2008年6月1日日曜日

熱烈歓迎! デリー空港税関


一週間ほど日本に帰っていました。日本は熱いのか寒いのかよくわからない気候で今回デリーから一緒に行ったインド人二人も最初はちょっと体調を崩し気味だったようです。帰りの成田からデリー行きのJAL便は土曜日出発ということもあるのかガラガラ状態。連れのインド人と”リビングルームに一人ずつベッドルームがあるようなもんだ”といいながら私は3人掛けのところを独り占めして横になって昼間から爆睡してしまいました。

着陸前にかなり揺れたものの無事デリー空港に到着。デリー空港がいかに最悪かはこちらでもたびたび新聞の話題になります。("http://indiatoday.digitaltoday.in/index.php?ption=com_content&task=view&id=7454&issueid=56)
空港で写真を撮るとやばいという話も聞くので写真は撮ってません。こちらの新聞記事にあった出国手続き待ちの写真を載せます。

今回はピーク時よりかなり人が少なく(といっても入国審査は軽く10分以上は待たされたと思いますが)”こんなに順調なことでいいのだろうか”と思っていたらやはり世の中(特にインドのは)はそう甘くはありませんでした。

これまではフリーパスだった税関で”あんたこっち”と言われてX線スキャンの列に。大きな荷物を持っている人を片っ端から検査しているようです。でもこのあたりの職員、制服ではなく私服で身分証明書もほとんどがつけていない。偉そうにしているリーダー格だけ身分証明書らしきものを首からぶら下げているいけど肝心の証明書は胸ポケットに入れたまま。どこの誰だかこれじゃわからないでしょ! 


指示を受けた荷物をスキャナーに入れると別の男がモニターのほうに来いと言います。モニターの前でジーパン身分証なし完全私服の青いターバン男、Mr.シン(ターバン巻いてるシーク教徒の名前はみんな’シン’のはずなのでここではシンとしておきます)が私に向ってこれまた偉そうにモニターにくっきりと緑色に映っている明らかにPCB(電子基板)とわかるところを指差し


 Mr.シン: ”これはなんだ?”

 私:” パソコンでございます”

 Mr.シン:”そんなはずはなーーーい!!”

 私:”間違いなくパソコンでございます”

 Mr.シン:”いや、決してそんなはずはなーーーい!”

 私:(持主のわたしがいってるんだから間違いないでしょう。あんたら毎日X線スキャナ見てるのにそんなことも分かんないの? 私はX線スキャナのモニターをこんな間近で見るのは生まれた初めて、いきなりこれは何だと言われたって普通はわかるわないだろう!) ”それなら開けるなり何なりお好きになさってくださいませ”


 Mr.シン:”うむ、、、、(しばらく沈黙) あけろ”

 私:(だったら初めっから’あけろ’って言えばいいのに!?)



結局私は会社のパソコンと個人のパソコン2台を持っていたのがいけないということで課税対象だと言い出しました。ここからが不思議なのですが検査をする謎の私服職員の出番はここまで、このあとちゃんと真っ白な(もしくは本来真っ白であろう)制服を着た税関職員の出番です。



どこからか白い制服の職員が現れパソコンの値段やら、目的やら聞き始めます。そこへ連れのインド人が私が遅いので助けに来て何やら白い制服の人たちとお話を。白い制服の人たちは私服のでかい態度の奴らと違って一見非常に友好的態度です。ヒンズー語で笑いながら何やら話をしていると思うと連れのインド人がお金を封筒に包んで渡そうとします。なに?と聞くとこっそり”袖の下!(under the table!)”と言います。 わたしは、見てません、きいてません、ちょっと離れて違う方向を向いていると、突然解放。



”で、いくら払ったの?”と聞くと”払っていない”と答えました。 本当は払ったのだがもし公に知れると面倒なことになるので私に向かってはこういったのか、逆に税関を脅しにかかって勝ったのか? 真相は今日のところは謎です。今後究明したいと思いますが公表できるかどうかはわかりません。



実は以前も一度デリー空港で出国の時に税関の取り調べを徹底的に受けた経験があります。やましいことは何もなかったので全面的に協力したのですが日本人だけを狙ったランダムチェックで取調室に連れて行かれました。ちょっと手持ちのドルの金額を一桁間違って答えたらかばんから財布まですべてあけられて質問されます。”これは日本で使われれる’ティッシュペーパ’というものです”、”これは中国のお札で’人民元’というものです”、”これは、、、、というものです”という楽しいやり取りをさせていただきました。ここでも最後には非常に友好的な責任者が出てきて”お茶かコーヒーでも飲んでいかないか?”とお誘いを受けましたが”時間もないのでまた次回”と丁重にお断りしました。



どうやらデリー空港の税関に私はとても気に入られているようです。次回はどうやって楽しませてくれるのか、フリーパスだとなんだかがっかり。いえ、やましいことは何にもないのでいろんな人が出てきて楽しめるので本当に面白いんです。


4 件のコメント:

kappa-san さんのコメント...

デリーは、なかなか一筋縄ではいかないところですねえ。
観光客の日本人も同じようにチェックされるんですかね?
言葉ができないと、困っちゃいますね。

たく さんのコメント...

ランダムチェックの時は明らかにビジネスマンと思われる日本人だけが選ばれました。あちらもちゃんと分かっています。

BeijingTRI さんのコメント...

2度あることは3度ある
楽しみですね~~
実は明日北京で・・・・
なんてことはないと祈っております

たく さんのコメント...

考えてみるといままで一度たりとも北京の税関で中身を調べられたことも楽しいお話をしたこともないですねえ。一回だけX線を通せと言われただけです。さて明日はどうなる事やら。