2009年1月18日日曜日

偽物館でインド人の交渉力に恐れ入る



万里の長城、オリンピック公園のあと”何か買い物をしたい”というのもごもっとも。北京でまず観光客が買い物に行くところといえば中心街にある秀水街です。私は勝手に”偽物館”と名付けていますが靴、カバン、衣服、時計、宝石の小さな店が数えきれない程あって偽物であふれています。 http://www.silkstreet.cc/templet/default/

ここにインド人を連れて行ったのですが印中価格交渉対決を見せつけられました。

Round1
まずは軽くおもちゃの室内ラジコンヘリコプター、私も去年ひとつこの類を王府井のデパートで買って300元はしました。どうやら奥さんにプレゼントして出張中に遊んでもらって”いつも家にいない!”という愚痴をかわそうという魂胆。私のヘリはボディーも発砲プラスチックでよくみるとちゃっちいのですが最新のものはちゃんとしたプラスチック製でかっこいい、さらにライトまでついている! 売り場のお姉ちゃんの400元の言い値からあっという間に80元に値切ってしまいました。最後は”じゃいらない”といって立ち去る作戦です。まずはインドの優勢勝ち。
                  これは私の持っているヘリ

Round2
そのあと時計売り場、まず腕にしている時計をお姉ちゃんに見せて

インド人:”これは本物か?”
お姉ちゃん:”とても良くできてるけど偽物ね”
インド人:(心臓のあたりを抑えて売り場の前で倒れかかる)”おい、発作がおきそうだ!これはだな、シンガポールの正真正銘の正規代理店で買ったんだ。007モデルで世界に???個しかないうちのひとつだぞ!!”
とかなんとかお姉ちゃんと仲良くなりながら”とにかくいい(偽物)ものを見せろ”と要求。

その後延々とあれを見せろ、これを見せろと次から次へと持ってこさせて3個ほど選択。”これからだぞ、交渉は”と小さな声で私に言います。

この時点でお姉ちゃんはもうへとへと、”あたし食事してないんだから。おなかすいたよ!”と中国語で愚痴を言い出し始めました。

結局なんだかんだと言いながら最初の言い値の2-3割で3個購入。ここもインドの優勢勝ち。(ただしこの売り場のお姉ちゃんからさっき買ったヘリコプターは50元にまでなることがわかりましたがほとんど時間をかけなかったことを考慮して優勢勝ちに変わりなし)

Round3
宝石売り場で真珠を物色。奥さんへの贈り物らしい。粘りましたがここは交渉決裂。中国も負けてはいない。中国の勝ち。

Round4
工芸品売り場で値切る。インドの優勢勝ちで数点購入。

Round3のリターンマッチ
もう一回宝石売り場に行って”やはりだめか?”と再度念押すもお姉ちゃんきっぱりと断る。やはりここは中国強し。

Round5
一階のスーツ売り場でアルマーニを物色。いきなりお姉ちゃんの言い値の10分の1で交渉開始。かなり時間(20分くらい)をかけましたがお互い譲らず。もともと本人買うつもりはなかったのでここは引き分けというところでしょうか。

ということでインドの三勝一敗一引分けが私のジャッジです。

気づいたのですがこのインド人絶えず電話をかけたりメールを打っていました。最後のスーツはこのあたりでスーツを実際に買ったインド人から最新価格情報を仕入れていたらしくこちらのいい値はその購入価格だったそうです。このあたりのグローバルな情報網がインド人の強みなのかもしれません。

結論:インド人曰く”ここは言い値の10分の1だ、でも宝石だけはそうはいかなかった”

2 件のコメント:

kappa-san さんのコメント...

インド人、恐るべし。

たく さんのコメント...

半分に値切って満足、三分の一で自慢しているようでは甘いということですね。でも巧みにお姉ちゃんと楽しく交渉をする話術があって初めて到達できるのです。漫才みたいでそばにいるだけでおもしろかった。