2009年9月19日土曜日

シンガポールで自分のインド化に気づく

来週はF1グランプリが開催されるシンガポールに来ています。デリーからのシンガポール航空便は満員。隣にインド人二人組が座ります。離陸に向かって走り始めて目の前のモニターの大きな”携帯の電源は切ってください”というビデオを見ながらまだ平然と携帯で話し続けます。
ついに男性客室乗務員が来て”携帯はお控えください”とお願い。ところがその場はいったん切ってもまたかけなおして楽しそうに話し続けます。さすがに最後の辺になると切りましたが今度はスッチーが最終確認に来て”背もたれとフットレストを元に戻してください”とお願い。一度元に戻すもののフットレストを出してとうとうそのまま離陸してしまいました。

携帯はさすがに”危ない”と本人も分かっているので離陸直前にやめるのでしょうが、考えてみるとなぜフットレストを元に戻さなければいけないのか、その理由が説明されないのでなぜそうしなければいけないのか理解できない。だから指示に従わないのではないかと思います。日本人なら指示が出されるとその理由が分からなくてもとりあえず従いますがインド人は自分が納得しないと自分に都合が悪いことをそう簡単にそのまま聞く人たちではありません。

前置きが長くなりましたが、本題はシンガポール空港到着後の入国審査のかなり長い列待ち。シンガポール住民の列の隣の外国人列に並んだのですが当然先にシンガポール人ブースは人がいなくなる。ここで私の足が半分そちらに動きそうになりました。なにせデリー空港は外国人、インド人とサインは出てるけど並べばどちらでも早い者勝ちが常識です。でも掲示板サインが変わらないのでちょっと迷っているとすかさず後ろで待っていた家族連れがシンガポール人用ブースに向かいます。やられた!、と思ったら女性審査官”あなた、シンガポール居留人?このサインが読めないの?元の列にもどりなさい!”と一喝。一番後ろに後戻り。

でもこの審査官、外国人側の列の一番前の人に声をかけて処理を受け付け始めました。今度はこれを見た前の方のインド人が列を飛び越してシンガポールのブースに向かう。女性審査官”一番前で呼ばれてから来なさい、元の列に戻って!”とまた厳しく一喝。

ざまあみろ、と心の底で喜びましたがよく考えると私ももう少しで同じことをする一歩手前でした。でもインドではこれでないとスーパーの預かり荷物なんか一生待っても受け取れないし、マックやケンタッキーでは注文を受けてもらえずお昼飯が晩飯になってしまいます。

文明の息吹にはもう少し頻繁に触れていないと本当にインド人化してしまうかもしれません。

2 件のコメント:

BeijingTRI さんのコメント...

北京ですでに中国化してたから、インド化するのはハードルが低かったでしょう・ますます本物に近づくことを期待しますね~

たく さんのコメント...

電車の降りる人を無視して乗れるようになったら本物ですね。シンガポールの地下鉄でもかまわず先に乗ってきます。考えてみれば中国人+インド人ですからね。